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「全然。普通に気持ちよかったで。シンちゃん上手やな。優しいし。」
「おだてたらアカン。ボクそんな経験あんまりないから、乱暴にしたらアカンと思ってるだけやん。」
「ミホのこと大事に思ってくれてるんやろ?嬉しいな。そんなお客さんおらんで。みんな結構乱暴にいたずらしはるから、シンちゃんみたいに優しかったら嬉しいやん。」
ニッコリ微笑むとかわいい八重歯がちょっぴりと唇の間から光をのぞかせる。
よく見るとタレントのYCに似ていると思う。
「タレントのYCに似てるって言われたことない?」
「結構言われるかも。そんなに似てる?」
「メチャメチャってことないけど、パッと見た感じ似てると思う。ボクは好きやで。」
何気ない会話でいい雰囲気を作る。
なるほど、この店はお触りだけならエッチなことができる店ということなのだろう。しかし、基本は若くてかわいい女の子とおしゃべりしながらイチャイチャする店だと思う。そんな中では、嬢さんたちとの会話も重要なポイントになるはずだ。
それでもボクのメインの目的は彼女の美しい曲線を堪能することである。
彼女はボクの目的を理解してくれているので、ボクが手をさしのべるだけで、都合の言いように体を預けてくれる。お陰でボクは充分に彼女の美しい曲線を堪能できるのである。
やがて場内にそろそろタイムアップのコールがかかる。
=六番テーブルスタンド&バイ=
「今日はもう帰るん?」
セリフとしては延長をおねだりするものであるが、
「長く来たいから2セットずつで帰る。その代わりに定期的に来るさかい。」
「うん、わかった。」と言って理解してくれる。
これ以降、彼女はよほどのことがない限り営業用の延長をおねだりすることは無くなった。
色んなことが確認できた時間だった。嬢と客の間柄、そんなに急に接近するはずもなく、まだまだ『初めまして』の延長だ。それでも思っていた以上に満足できる時間だった。
ボクはある程度、心が満たされた気分で店を後にした。
まだまだ寒さが残る年度末の夜だった。
あの夜から数日後、なんとなく『エロチックナイト』のホームページを見てみた。そのサイトでは店のイベント情報や嬢たちのプロフィールなど、色んな情報が掲載されていた。
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