◆逢瀬、そして契り・・・

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この様子は進也の一人称で進めよう。その方がより一層、進也の心境がわかるかも。 ボクはそっとリナの体を押し倒して、ニットのカーデガンの内側に手を忍ばせていった。 リナもそっとボクの硬直している部分に手を添えてくる。 「凄く熱い。外からわかるぐらい。リナで感じてくれてんの?」 「リナの匂いがボクの理性を壊していくかも。」 ボクは一枚ずつリナの衣服を優しく剥ぎ取っていった。やがて現れる清楚な下着姿となったあられもない姿に、ボクはいつまでも慎重でいられるはずもなかった。 ボクの手はふくよかなリナの丘陵を撫で始め、やがて頂点の碑をも弄ぶ。そして最後のものをゆっくりと剥ぎ取ったとき、ボクもリナの姿に倣った。そしてリナを抱きかかえて、寝室のベッドへと連れて行く。 「もう離さへんで。」 「離さんといてな。」 暖房が行き届いていなかった隣の寝室は少し肌寒い。おかげでより親密に抱き合うことで寒さを忘れる。いや、今のボクたちには寒さなど関係なかっただろう。何よりも互いの体が熱く燃え滾り、あっという間に窓ガラスが白く曇る。 ボクは急がなかった。決してお預けを食っていたからではない。折角手に入れた大事な宝物をゆっくりと嗜むように愛おしんだ。 唇へのあいさつの後は、お決まりの首筋へ。そして胸の膨らみから腰へ、そしてリナの体を裏返して背中へと放浪する。そしてどんどん下へと降りて行き、大きな桃状の山へと登り始める。やがては山を下りると今度は谷に差し掛かる。谷の奥には洞窟があり、そこには熱い泉が湧きあふれていた。ボクは舌でそっとその泉を掬い上げた。同時に漏れるリナの吐息。リナがまだミホだった頃、あの店で洞窟探検と称して弄んだ過去の記憶を思い出した。ボクは洞窟の入り口に鎮座する地蔵様へのあいさつも忘れない。リナは再び吐息を漏らし、ボクの体を呼び戻す。 「あかん。今日は敏感やわ。今度はリナがあいさつしたげる。」 そう言ってリナはボクの体を仰向けにして覆いかぶさる。そしてボクがしたように唇のあいさつの後、徐々に下へと降りていく。やがてボクの熱い鉄柱に指しかかると、その柔らかい唇であいさつをこなし、そして祠の中へと導いていく。中には妖艶な女神様が待ち受けており、舞い上がるような歓待を受けた。 されどリナの丁寧なあいさつは、そう長くは続けられなかった。ボクの憤りがピンチを迎えそうになったからである。
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