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ミホの唇はいつにも増して柔らかで妖艶な香りがした。ボクは今宵もその香りの虜になるしかなかった。
そしてボクはメーンイベントであるミホのビキニの内側への侵入を試みるのだ。いつもながら見事な膨らみは、一気にボクを桃源郷の気分にさせてくれる。温かくて柔らかい。そして適度な弾力と湿度がボクの皮膚に伝わる。
思えばなんともアダルトな遊びだ。若くて可愛い女の子に「可愛い」と言われて虜になってしまう。まさに麻薬のようなものかもしれない。
ワンセット四十分というのも、丁度よい設定なのかもしれない。長くもなく短くもなく。ボクはこの日も2セットを堪能して帰宅する。
もはやお店の人しか知らないボクの秘密の遊び。いまさらヒデちゃんにも言えない。
さて、アパートへ帰るとK市周辺でランチが出来る焼肉屋をちゃんと検索している。おそらくはないだろうなと思いながらも、淡い期待は持っているからである。
もちろんボクも男である以上、土台は狼で出来ているので、アッチの期待も全くしないではないが、基本的には楽しいランチができればいいと思っている。
ランチだけでもかなりすごいことじゃないかなと思う。だって、あのヒデちゃんでさえ嬢と一緒に食事に行った話なんて聞いたことがないもの。
そんなことを思いながら、パソコンとにらめっこしているのである。かなりおかしなオジサンだと言える。
思えば、中高生時分の恋ってこんな感じだったと思う。中学生の時は遠くから彼女を眺めていただけでよかった。憧れのあの人に話しかけてもらうだけで嬉しかった。後をつけて家を確認した、なんてこともあった。
高校生の時は付き合っていた彼女がいて、学校帰りに百貨店の屋上でデートしたり、人気のない階段でキスしたり、駅で一時間も待っていたり、そんなこともあったよね。
齢四十になって、そんな感覚に近い恋煩いが出来るとは思わなかった。
店への訪問は二週間に一度だが、メールは一週間に一回から二回ほどやり取りがある。ボクの方から投げかける場合が多いのだが、たまに「おはよー」って簡単なあいさつを送ってくれるときがある。短い文書だが、それはそれで嬉しい。
逆にメールを三通送って、一通も返って来ないと心配になる。なんか怒ってるんだろうかとか、病気でもしてるんじゃないのかとか、もしかして辞めちゃったんじゃないかとか。
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