◆プロローグ・・・

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彼が見つけた看板は、1メートル四方はあるかと思われるピンク色のド派手な看板。 『エロチックナイト』 およそ店の名前である程度はどんな店か想像できる。 「ヒデちゃん、もしかしてココ?ボクはこういうところ苦手なん知ってるやろ。」 「まあまあ、そう言わんと。昔からこういう店を専門にしてるオイラの友人が、楽しいからぜひ行って見たら、っていうお勧めのお店らしい。ボッタクリやないことも確認済みやから大丈夫やで。」 そういって秀雄は店に連れ込むように進也の背中を強引に押す。進也も今日は少しばかり懐も暖かいし、たまには彼に追随してみるのも悪くないかな、なんて気まぐれな遊び心を出してしまったのがイケなかった。 進也がやや渋い表情を呈しながらも、やがて二人してこの店の扉を開けるのである。 そこは紫色をイメージさせるライトがきらめく、派手な音楽が流れる大人の色香が漂う空間であった。進也はそこで何が行われているのか全く解らなかった。 その店は嬢と呼ばれる女の子たちが薄い着衣も露に、とてもセクシーに接客する店なのである。一般的にはツーショットキャバクラと呼ばれていることが多い。     
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