◆ブログとお土産と我慢・・・

8/14
前へ
/209ページ
次へ
ほんの数分程度の留守であるが、その間のロンリー度ったらない。特に今日は一切ノータッチ状態なのだから、スケベなオジサンとしては何しに来たかわからぬ状態である。 そんなヘルプにも三度、四度と奪われ、指名嬢にも手を出せず、それでも一通りの時間は過ぎるのである。 やがては、場内コールが聞こえてくる。 =十一番テーブル ラブアタック= 延長お願いの催促をしなさいのコールである。 「ミホ、ラブアタックって言うてるわ。」 「もう帰るん。今日みたいな辛い日にミホの傍におってくれへんの?」 「あのな、ミホが辛いのもわかるけど、ボクの辛いのもわかってな。ご馳走を目の前にしてノーキス、ノータッチ、ノークンクンで二時間は地獄やで。」 「ミホ、ホンマは人見知りやからヘルプに回るん辛いねん。知らん人とか多いし、指名のお客さん怒らしたらあかんし。」 「せやけど、指名のお客さんやったら、結構なサービスせなアカンはずやで。ボクやからガマンできてるけど、他のお客さんかてダメダメのサービスがガマンできるかな?」 「サキさんが塩対応やっていうてたやん。ホンマはミホも塩対応の人やねん。」 一度だけサキさんという嬢がヘルプに来たが、彼女のお客さんはお話だけの人が多いと聞いた。つまりは塩対応だねって言う話をしたことがあったので、ミホがサキさんを羨ましがっているのである。 ボクはそれでも当初のエピソードを踏まえながら、 「あんだけボクには楽しいことしてくれたのに?」 「シンちゃんはなんか許せんねん。でも他の人はあんまりやわ。」 「頑張ってMっぽいお客さん見つけや。それしか方法はないで。せやけどボクだけには、冷たくせんといてな。」 「シンちゃんは大丈夫やで。でも今日はゴメンな。」 「ええで、こんな日もあるやん。今度は元気で明るい笑顔見せてな。」 始めのお約束通り、最後にちゃんと抱っこのタイミングだけもらって、今日は店を後にした。さて、このやりきれない何かを今日はどうやって果たそうか。 どうにも中途半端なモンモンした時間を過ごした夜。 今夜は仕方ない。それだけ彼女も普通の女の子だっていうこと。 まともに考えれば、不特定多数のオジサンの相手をさせられるんだから、よく頑張ってると思う。どれだけお金のためと割り切れるか。 ボクの個人的な主観としては、できるだけ優しいお客さんでありたいと思うだけである。
/209ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加