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「ボクかてエッチなオジサンやで。あのおっちゃんと変わらんと思うで。」
「シンちゃんはちゃんと指名してくれてるやん。それにちゃんとミホのこと思ってくれるやん。あのおっちゃんはミホのお客さんちゃうもん。お話だけにして欲しいわ。」
ミホはどんどんボクの胸の中に顔をうずめていく。
この調子だと、今日もボクのイチャイチャタイムはお預けになりそうだ。それも仕方ないよね。これも惚れた弱みと言うところかな。惚れていると言う以上は、少なくとも保護者的な立場ではない。一人の男として彼女のことを好きだと言う感情を持って接していると言うことである。
ゆえに、今日もガマンだなと思ったとき、
「シンちゃんゴメンな。でもシンちゃんは好きやで。」
そう言ってキスをしてくれる。
「嬉しいけど、無理せんでええで。今日もボクんとこで休憩しとき。またいつかちゃんとご褒美もらうようにするから。」
「ご褒美ってなに?いい子いい子でええの?」
「せやな、もうちょっとええやつが欲しいな。」
少し会話が明るくなってきた。
「どんなん?」
「ボクが一番欲しいのは、ミホの心のこもったキスやな。その次はおっぱいかな。」
「それって、普通のときやったらいつでもええやつやで。」
「今日も普通やないねやったらガマンするで。落ち着くまでじっとしとき。」
「うふふ。優しいなあ。」
「もう恋に落ちてるってボクゆうたよな。」
「そんなん言われたら、ミホもシンちゃんに落ちそうやわ。」
ニコッと笑ってそんなセリフを言われたことがあるか。もちろん彼女のセリフは営業用である。それを踏まえても、オジサンが若い女の子に言われて嬉しくなるセリフであることには違いない。
「オッチャンをからかったらアカンで。本気にしてまうやんか。」
ボクはミホを引き寄せて、そっと頬にキスをする。
「シンちゃんみたいに優しいお客さんは好きやで。」
「ほんなら今度の休みの日に、焼肉いこか。」
「それはまた今度な。」ニッコリ笑って答えるミホ。
「うん。よくできました。」といって、ミホの頭をなでた。
「うふふ。シンちゃんと話してるとだんだん楽しくなってくるわ。」
嬢の機嫌をとるのもひと苦労か。それでも惚れていることには違いない。
「ゴメンな、気ぃ遣わして。」
そういうとミホはボクに優しく唇を与えてくれる。
「ええねんで。惚れた弱みやん。」
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