◆コスプレイベント・・・

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今日のミホは元気になってくれたようだ。 「暖かそうやね。これってお店で用意してくれるん?」 「一応カタログを用意してくれるんやけど、基本は自前やで。」 ちょっと驚いた。店が企画するイベントなのに、衣装は自前?ボクは当然のことながら、店が用意してくれているものとばかり思っていた。 「じゃあ、いつもやってるイベントって、みんな衣装は自前なん?ナースコスとかセーラーコスとかもあるようやけど。」 「そうやなあ。ミホまだ3回ぐらいしかコスプレやってないけど、みんな自前やったで。」 「イベントやるんも大変やなコストかかって。元をとらなあかんから、いっぱい稼がなあかんな。」 「そうやな、その取っ掛かりがシンちゃんやな。いっぱい稼がせてな。」 ニコッと笑ってボクの首に腕を回す。 「ボクはいつも通り2セットやで。もっとお大尽なお客さん探し。」 「オダイジンってなに?」 「お金をぎょうさん持ってるオッチャンのことや。少なくともボクやないな。」 「うふふ。そうやな。シンちゃんはお金持ちっぽくないよな。」 「そのうち宝くじでも当たったら、愛人契約結んだるから楽しみにしときな。」 「うん。待ってるわ。」 よかった。今日の会話はいつもと同じとおりに和やかだ。 「今日は大丈夫?」 「ウン。大丈夫やで。」 その返事を聞いて、ボクは黄色いバスローブの前を肌蹴てから美しい曲線を探す。 あったあった。今日もその曲線は見事なまでに美しい。 ボクはミホに唇の挨拶を求め、祠の中の女神様を呼び出した。 彼女は遠慮がちに迎えてくれて、ボクの官能を刺激する。そのネットリとした甘い感覚は何だか久しぶりのような気がした。 キラキラと光る瞳を見つめ、頬にも唇を当てながら体を引き寄せる。そして薄いビキニの内側へと手を滑らせて行くのである。 「ありがとう。今日は元気でいてくれて。」 「こないだはゴメンネ。」 こうして今宵はミホの美しい曲線を堪能できる夜になったのである。 さて、一通り満足したボクは、ミホにお土産を提供する。そう、ブログネタである。 「今日はねえ、ブログネタを持って来たで。こんなんどうやろ。絶対自分では買わへんお茶やけど。」 そう言って取り出したのは、ペットボトルならぬ瓶のボトル。そこに入っているのはお茶である。「水出し」って書いてある。
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