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普通は自動販売機で買っても百五十円ぐらいだけど、これはそうではないお茶なのだ。
なんでも高級玉露の茶葉を水からゆっくりと滲み出させたお茶らしい。
「ああ、これ知ってる。確かに自分用では買わへんな。これって瓶なんや。」
瓶だけにかなり重量感がある。持って来るまでに肩掛けバッグに入れていたのだが、ズシンと重さが響いていた。
「ありがとう。面白いな。」
「飲んだらブログ書いてな。楽しみにしてるわ。」
さて、ネタ振りもできたことだし、機嫌のいい内に再度綺麗な曲線へとアタックを始めることとしよう。
まずは「シンちゃん座り」をお願いする。すると目の前には、ボクに委ねられたミホの美しい身体が露になる。
ボクはミホの唇を求めながら、首筋と胸元と鼻息の匂いを堪能する。匂いフェチのボクにとって、これらの匂いを堪能することがこの店に来るメインの一つであるといっても過言ではない。
「ボクはな、犬の生まれ変わりやねん。昔からどこの犬にも好かれてたし。何となく犬の気持ちがわかるような気がするし。」
「ほんなら頭なでなでしてあげなあかんなあ。」
「そしたら、『へっへっへっ』っていうて顔中ナメまくるで。」
「それはいやや。」
「せやから、ミホの匂いをクンクンさせてくれたらええねん。」
さらに、もう一つのメインである美しい曲線へのあいさつも求める。
ホントはもう一つお願いしようと思っていたこともあるのだが、今回のバスローブイベントでは、ちょっと難しいかも。これについては次回に持ち越すこととしよう。
しかしながら気のせいか、以前よりも乗りはよくないかも。サキちゃんの塩対応ぶりには随分と関心を持っていたからなあ。
それでもボクが女神様へのあいさつを要求すると、ちゃんと応えてくれる。
さらに最近の情報を聞き出そうと話を始める。
「最近、新しいお客さんいっぱいついた?」
「ううん、なかなかやけど、こないだはヒトミさんとおんなじ四被りっていうのあった。」
「それはすごいなあ。もうボクの入る余地がなくなるやん?」
すると少し下を向いて、
「そんなんいっときだけやし。あとはまだまだ。せやからシンちゃん一杯来てくれな。」
「なるたけ来るわ。でもずっと来たいから、長く細くやで。ゴメンな。」
「ええよ。来てくれるだけで嬉しいし。」
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