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ボクもお大尽にはなれないので、せいぜい今の二週間おきのペースを守りながら通うのがベターなサイクルだ。
今宵も若くて美しい肌と曲線を堪能し、甘美な世界を擬似恋愛の空間で楽しめた。
やがて場内コールがボクを現実の世界へと引き戻す。
=二番テーブルスタンド&バイ=
淋しそうな顔をするミホ。
やはり平日の早い時間帯では、ヒトミ嬢の独り舞台のようだ。
しかし、そろそろ酔いどれのお客がそぞろ入ってくる時間帯となる。
ボクは早々に引き上げることとしよう。
「今日は帰るけど、頑張ってね。また二週間後に来るよ。」
「うん。頑張るわ。」
ミホに先導されて、出口へと誘導される。
「またね」と軽く手を振り、ボクは店を後にした。
なんだかんだ言いながら、ミホは割りとこまめにメールを送って来てくれる。
もちろん、シフト変更が主な内容だが、それを聞かされると行かねばならぬと思うのも、恋焦がれているオジサンのサガかもしれない。
とはいえ、「二週間おき」と言うペースは守られなければならなかった。それよりも速いペースはボクの財布が了解してくれない。
それにしても彼女の美しいラインは魅力的だ。何ゆえ彼女が相当な人気にならないのか不思議に思う。胸の曲線の美しさだけなら間違いなくナンバーワンだと思うのだが。
あとはやっぱりトーク力かな。ネタをいっぱい持って、色んな話を中年オジサンに投げかけないと、簡単には釣れないようだ。
ボクも確かに彼女とポップな会話がしたいと思う。しかし、最近の女の子は会話が苦手なようだ。たまにミホが呼ばれて席を立ち、代わりにヘルプの嬢さんが来ることもあるが、得てしてみな一様に会話が上手くない。平日ナンバーワンのヒトミ嬢は一体客とどんな話しをしているのだろう。一度聞いてみたい気がする。
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