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以前にも残業で来店が遅くなったときがあったが、その時にミホのテンションが驚くほど悪かったときだったことを覚えてなかったのは正解だった。余計なトラウマもなく、無駄な先入観も持たずに臨めたからである。
やがて、いつも通りに受付を済ませて、妖しげな雰囲気を醸し出すフロアへ導かれる。
「おはよー、シンちゃん。ホンマに来てくれたね。でも、いつもよりちょっと遅ない?」
いつもの時間を覚えてくれているのは、少し嬉しかったりする。
「今日はね、どうしてもやらなアカン仕事があったから遅なってん。」
「ええよ。来てくれてありがとう。」
ミホは隣に座ってボクの肩にもたれかかり、いつも通りの少し甘えた声で話をしてくる。
ボクの要求する口づけや胸の膨らみへのタッチには応えてくれるが、
「シンちゃん座りはしてくれへんの?」
「うん。あとでな。」といって面倒くさがる。
やがてボクの膝の上に乗り、ボクに首筋の匂いを提供してくれる。
それでもまだボクは、彼女の胸の膨らみへの果敢な挑戦に対しては遠慮していた。
ボクはガマンしていたのだけど、なんとかビキニの上からではあるが、両の手で下から持ち上げてみる。
溜まらず、ボクはミホに嘆願の眼差しを送った。
それに気づいたミホは、ちょっと戸惑ったような顔をして、
「んん?どうしたん?どうしたんシンちゃん。」
といって、ボクの顔を両手で拾ってくれる。
わざとじゃないけど、ボクの少し甘えるような眼差しが、ミホの何かを刺激したのかもしれない。
ちょうどそのタイミングに、
=ミホさん、十一番テーブルごあいさつ=
場内コールで、フリー客への顔見せに呼ばれた。
そして数分後にボクの席に戻ってきたときに、彼女の態度が一変したのである。
「ただいま。やっぱりシンちゃんとこが癒されるぅ。」
そう言っていきなりさっきまでは「後でね」と言っていたシンちゃん座りのスタイルで、ボクに体を預けに来てくれた。
「どうしたん?」
「さっきのお客さん、いきなりやらしいとこ触ろうとするし、触らせへんかったら嫌な顔するし。」
「でも、ボクかて触ってるけどええの?」
「シンちゃんは優しく触ってくれるし。ミホのおっぱい綺麗やって褒めてくれるし。おっぱいやったら何でもええ人とは違うもん。」
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