◆再び三人称の目線・・・

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そう言って進也はミホの唇を奪いにいく。そして祠の中の女神へのあいさつを怠らない。そこだけはペロペロが許される唯一の場所でもあるから。 さらに進也はいつも通り、わずかながらのビキニの内側へ手を入れる。そして美しい丘陵をあらわにして楽しむのである。もはやそのしぐさは芸術品を扱っているかの様でもあり、美術品を鑑賞するかのようでもあった。 進也は急にミホの美しい丘陵の頂点にキスをした。 「おっぱいにキスしてもいい?」順序は逆なのである。 「もうしてるやん。アカンて言うたら?」 「それでも無理やり許してもらう。」 ミホは無言のまま進也の頭を抱きしめるように抱え込んだ。その行為により、進也の顔は自然にミホの胸の膨らみの中へと溺れさせられるのである。 その胸の膨らみの匂いと首筋の匂いを堪能している頃、場内コールが流れる。 =ミホさん八番テーブルごあいさつ= ミホの新規顧客獲得のためには仕方のない時間。進也は残念そうにミホの体を離す。 合間にやってくるヘルプの嬢。今宵もチヒロ嬢が挑んできた。彼女の陽気な性格は今宵も絶好調だった。 「今日も意外と暇やな。」 そう言いながらも、服の上から進也の乳首を探索している。 「おいおい、いきなりそんなことしたら、ボクだって探しにいくぞ。」 進也は元来こういう店では奥手の体勢。あまりヘルプの嬢には手を出さないのが彼の流儀だった。それでも嬢の方から仕掛けてきた攻撃には迎撃するのが本能か。 「ええよ、ウチがこの店で一番変態なん教えてあげる。」 そう言ってさらに指をクネクネと動かしながら進也への攻撃を続けている。 あまりヘルプ嬢からの積極的な攻撃に慣れていない進也は少し戸惑いながらも、彼女の気分を害しないように対応する。折角彼女なりに演出してくれているのだからと。 元来犬である進也は、一応ながら彼女の匂いを確かめて、心の中でそっと呟く。 「うん。ミホの方が良い匂いだ。ボクはミホの匂いの方が好きだ」・・・と。 こういう店での遊び方にも慣れていない進也は、そろそろ彼女の演出に持て余し気味になった頃、天の声ともおぼしき場内コールを聞く。 =ミホさん、五番テーブルへバック= ミホが進也の隣に戻ってきたときに見せた安堵の表情に、 「どうしたん。フリーやったから早かったやろ?」 「ええねん。やっぱりミホがええねん。」 その言葉だけを振り絞るのがやっとだった。
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