金欠青年、野望を語る

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金欠青年、野望を語る

「カネだ。俺はカネが欲しい……!」  浅田 我滅(あさだ がめつ)は、家賃1万円のボロアパートの一室で、絞り出すようにうめき声をあげた。  しかし、彼の必死の叫びも、ひび割れた壁に吸い込まれ消えていく。虚しさだけが満ちる部屋の中で次に聞こえたのは、先ほどのものとは対照的な、涼しげな声。
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