第1話 池元班

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警視庁刑事部捜査一課…… 「この度、池袋署から配属された霧咲絢奈君だ。皆、しっかりと彼女を育ててくれ」 捜査一課の長である、本多一課長が私を紹介すると、捜査員全員に自己紹介を述べた。 「霧咲です。まだまだ新参者ですが、よろしくお願いします」 挨拶を述べ、お辞儀をすると拍手がちらほらと聞こえた。 すると1人の男性が前に出てきた。 背は高く、キリッとした目付き、そして優しい笑顔を初対面の私に振りまいた。 「係長の池元だ。よろしく」 「君は池元の班に配属だ。今後は彼の指示で動いてもらう」 隣から本多一課長が言った。 「よろしくお願いします」 私はすぐに再び、頭を下げた。 「では、池元。あとは頼んだぞ」 「はい、一課長。ご苦労様です」 「ご苦労様ですっ!」 一課長が部署から退出するまで、捜査員全員が声を合わせて敬礼した。 私も最初は驚くも、すぐに皆に合わせようと敬礼した。 一課長が退出すると、池元係長が私に声をかけた。
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