第7話 影原警視正の証言

13/40
639人が本棚に入れています
本棚に追加
/243ページ
「それでどこへ行く?」 新宿署を出て車を走らせると、運転席にいる池元が俺に尋ねた。 「板原を探そう。この時間、奴は馴染みのダーツバーにいる」 「分かった。日野、お前は後をしっかりとついてこい」 「了解です」 池元は無線で後ろにいる日野に言うと、サイレンを上にのせ、スピードを加速させた。 サイレンが鳴り、車が避ける中、車はダーツバーへと走らせた。 池元の運転には焦りが見えた。 当然だ。 自分の部下が拉致監禁され、一刻の猶予もないからだ。 それは俺とて同じだ。 俺はこの事件を整理し、犯人達の隠れ家を探し出そうとしていたが、やはり情報不足が尾を引いた。 犯人達の名前だけでは足りない。 苛立ちと焦りが車内に広がる中で、池元が話しかけてきた。 「さっきの話だが……」 「えっ?」 集中してて聞いてなかった。 「お前の質問だよ。お前に指示を出させた理由だ」
/243ページ

最初のコメントを投稿しよう!