第7話 影原警視正の証言

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「ああ、勝手にしろ。俺を逮捕しろよ。だがこっちにも考えがあるからな」 「考え?」 「お前にチェーンソーで脅された事を喋ってやるよ。そしたらお前は脅迫罪で刑務所行きだな」 板原は真実を語ろうとはせず、悪どい笑みを浮かべながら、俺を脅そうとした。 隣にいた池元や日野が、喋らない板原に業を煮やしたのか前に出ようとしていた。 しかし、それを俺が食い止め、必死で苛立ちを抑えつつ、落ち着いて奴に話し掛けた。 「分かったよ。話せばいいさ。ただしこれを聞いてから判断してくれ」 「ああぁ?」 板原は眉間に皺を寄せて、俺を睨みつけた。 だが、そんな睨みに目もくれずに例の魔法の言葉を唱えた。 「久米 荒崎橋 2013(ふたまるいちさん)」 その言葉に板原はすぐに反応した。 俺への敵意に満ちた表情は一瞬にして消え、段々と顔色が悪くなり始めた。 だが、俺は奴の口が割るまで唱え続けた。 「大事な事だから何回も言ってやるぞ。久米 荒崎橋 2013」 「……めろ」 「久米 荒崎橋 2013」 「もういいっ!やめろっ!やめてくれっ!」 店内中に板原の怒声が響き渡った。 そして、板原は項垂れる様にガクッと首を落とし、弱い声で発した。 「分かったよ。そこまで知ってんなら話すよ」
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