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先日開かれた、両家の話し合いで、そんな感じのことを言われてしまった。
『それなら、私は一人で生きていく。しっかり稼いで、彩人を養っていく』
私の決意は固かったけど、箱に入れて育ててきたと思っていた私の両親は、どうしても受け入れられず、そして彼の両親も、そこまで私側の家系を落としたくないと、平行線?
『まだ三年経ってない。期限はあと一ヶ月あるでしょう? 待ってよ。それでもだめなら……起きないなら……みんなに従うから』
苦肉の策だった。
ぶっきらぼうでも、適当でもない。
そう言わなければ、きっとずっと、ずーっと言われ続けると思ったから。
顔を合わせては、彼が起きない現実を突きつけられる方が、よほど辛かったから。
そうして今日は、期限の一日前。
明日には決断しなきゃいけない。
だからーーーー。
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