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「勝手に手続きしようって言ったのは私、だからね、責任は取るつもり。彩人と一緒にいたい、そんな理由無くても、一緒に居たいのに」
やっぱり世の中は……許してくれない。
三年目の更新日へ向けて、水面下で動いていた、両家の計らいでーー余計なお世話で……私は婚約することになった。
彩人に、私の人生を終わらせてもらいたくないと言う、両家の想いだと。
どうしてそんなに引き離そうとするの。
「ねぇ彩人。私はお嫁に行きます。でも私が一番好きなのは……一番傍にいたいのは、彩人だけだからね! 目が覚めたら……また、迎えに来てね」
本当は、伝えたいことが沢山あった。
本当は、こんな事を話そうなんて思っていなかった。
けど、私のこの決断で、もしかすると、焦って起きれないでいるかも知れない、そんな彩人を、ゆっくり眠らせてあげられるかもしれない。
悩んで悩んで。
考えて考えて。
泣いて泣いて。
決めた私の決意。
私は、彩人のために、新しい道へ進む。
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