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「大体さ、こんな都会でここまで雪降るかなー。ここは北海道じゃないっての」
隣を歩く友人は、数メートルごとに、そんな愚痴をこぼしていた。
「ここはどう考えても都会だもんね」
素直にそう答えると、友人は笑った。
「そこは、ノリツッコミしてていいんだよ」
「ノリツッコミって難しいもん」
「カタイ、カタイよ! もっとおっちゃらけとけって、きっと彼も、そんな美咲を期待してるよ」
「どうかな、もう忘れてるかも」
「ほんと、マイナス思考だなぁ」
だんだん雪が深くなってきて、一般的なオシャレ長靴では、歩くのが怪しくなってくる。
それでも私には目的があるので、真っ白に装飾された道を、どんどん歩く。
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