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 ガラス張りの廊下のあちこちに、実は個室へ続く扉があるのだ。  四季折々の花々を横目に、一番奥まで歩き続け、セキュリティも万全なそこに、黒服の男が二人、入口を見守るように立っていた。 「美咲(みさ)様。ご足労ありが」 「挨拶はいいの。彼の様子は?」 「落ち着いてはいるようです。でも」 『いつまでか、いつならか、それは分かりません。でも、目を覚ます確率は1%あれば良い方でしょう』  彼がここへ運ばれてきた時に、医師から告げられた言葉。  彼は……彼はーーーー。  私を守って、事故にあった。
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