3人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
ガラス張りの廊下のあちこちに、実は個室へ続く扉があるのだ。
四季折々の花々を横目に、一番奥まで歩き続け、セキュリティも万全なそこに、黒服の男が二人、入口を見守るように立っていた。
「美咲様。ご足労ありが」
「挨拶はいいの。彼の様子は?」
「落ち着いてはいるようです。でも」
『いつまでか、いつならか、それは分かりません。でも、目を覚ます確率は1%あれば良い方でしょう』
彼がここへ運ばれてきた時に、医師から告げられた言葉。
彼は……彼はーーーー。
私を守って、事故にあった。
最初のコメントを投稿しよう!