S#3 「ジャカルタ」… 岩田 茂雄

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問いかける俺に、腕に残ったガラスを指で抜きながら ツヨッさんは言った。 「保健室……、ついて来てくれん?」 「お、おう……。ええで」 呆然とするジャカルタを残し、俺達は保健室に向かった。 結局その後もなぜあんな事をしたのか、ツヨッさんから口を開くことはなかった。 俺も、それを聞くのは何だか違う気がした。 ただ、もしもこの先ツヨっさんの身に何か困った事が起きたら、俺は全力で助けようと誓った……。 「島井と垣谷はどこ行ったんじゃあ!」 遠くの方でジャカルタの怒鳴り声が聞こえる。 俺達は目を合わせ、どちらからともなく笑った。
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