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今日は、親友の彼氏と二人きりで海に来ているのだ、仕事の途中で。 私は誠一が好きだった。 私だけの秘密。 初めて真由美に彼氏を紹介された時は驚いた。 それが同じ会社の、同僚の誠一だったから。 誠一に彼女がいるという噂は薄々聞いていたが、あくまで噂であり、信じたくなかった。 でも、親友の真由美の彼氏紹介で、その噂が本当であることを知ってしまった。 誠一は、隠すつもりはなかったと言った。 真由美と私が親友同士で知り合いだったとは、知らなかったみたいだ。 その時は、真由美にも誠一にも、冷やかしたり、冗談を言ったりして、ふざけて二人を祝福したが、家に帰って、ベッドに入り、中々寝られないでいるうちに、いつの間にか、ほほを濡らしていた。 寝られなかったのは、ショックを受けすぎて、眠るなどという状態には程遠い虚脱感で心に穴が開いてしまったからだろう。 まるで内臓を、半分くらいえぐり取られたような気分だった。 その後も止めどなく涙が流れたが、声を出したくなかった。 このまま静かに、このままこの涙で、すべてを洗い流してしまいたかった。 会社に一緒に入社した頃から好きだった。 でもそんなこと、一言も誠一に言えなかった。 結局、その晩は眠れず、ひたすら涙が流れ続けたまま、朝を迎えた。     
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