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陽子さんは30歳ぐらいのアラサーだが、しっかり者だし、明るい笑顔や軽妙なお喋りが魅力的な人だった。
陽子さんが笑顔で楽しそうに話してるのを見ているだけで、沈んだ気持ちが少しは上がる。
私はテーブル席に座り、陽子さんお得意の特製オムライスと、一緒にスペインビールのイネディットを注文した。
陽子さんのオムライスはマジで美味しい。
よそでは絶対食べられない美味しさなので、当然この店の看板メニューだったし、わざわざ遠くから陽子さんのオムライスだけ食べに来る人も多い。
それにスペインビールのイネディットも、陽子さんのこのお店で初めて知った。
小さな瓶ビールだが、こちらもとても美味しい。
今や私の定番だ。
ふとカウンター席の奥の端の方を見ると、見覚えのある顔の男がいた。
高校の頃、同じクラスだった涼一だった。
涼一もたまにこの店で見かけるから常連なのだろう。
陽子さんも同じ高校の先輩だから、涼一は陽子さんと元々知り合いなのかもしれない。
涼一は昔クラスで一番の問題児だった。
不良の一人だが、不良グループには属さず、どこか一匹狼的なところがある不良だった。
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