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尚人が、九歳の時に、桃子は生まれた。それから、ずっと一緒に暮らしてきた。
尚人の両親は、四年前に亡くなった。交通事故だった。尚人は、大学に行くのを諦めて、高校を卒業と同時に働いた。
尚人は、本当は大学に行きたかった。
進学校だった為、殆どの友達は大学に行った。尚人は、両親が亡くなった哀しみと、大学に行けなかったことで、落ち込んだ。
だけど、頑張るしかない! 両親もきっと、天国で自分のことを応援してくれているはずだと思い、今は一生懸命働いている。
そんなお兄ちゃんの尚人の姿を見てきた桃子。
頑張り屋のお兄ちゃんが、今も大好きで、ずっと後を追いかけている。
だけど、今日の尚人はとても変だ。
きっと、チョコレートのせいだと桃子は思った。
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