お料理の妖精さん

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お料理の妖精さん

「料理。それは生きる糧を得るだけでは無く、アイデンティティーなのだよ!」  ちょっと偉そうに叫んでしまいました。ごめんなさい。  私は料理をした事が有りません。何故かは予想がつくかもしれませんね。  その通りです。お料理の妖精さんが全てやってくれます。  当然、上京した時にお鍋やフライパンに包丁を両親に買い与えられました。  掃除機同様、私が使う事は有りません。  誰が使ってるかって?  それは、お料理の妖精さん達です。  お料理の妖精さんは十人程います。  何故そんなに居るのかって?   私が知る訳ないでしょ!  知らずに増えていたんだもの。  ・・・あれ? そう言えば心当たりが有るかも!  一人暮らしを始めた頃、意気込んで有名料理人の名がついたレシピ本を買いました。  フフン、私にかかればお料理なんて、楽勝よ!  それは甘かった様です。超激甘でした。
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