お掃除の妖精さん

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 先ずは届かない天井を台を使って磨きます。妖精さん達は飛べるけど、私は飛べないからね。  棚を退かして壁、棚の上から棚の中、窓や桟、勿論エアコンも、部屋中隅々まで丁寧に磨きあげて行きます。  換気扇は小麦粉を振りかけてから暫く放置し、お湯で流します。  お風呂場の湯垢は、これまたせがまれて買わされたクエン酸で洗浄液を作り、磨き上げます。とにかく、石鹸カス等が一切残らない様に、徹底的に磨き上げるのです。  勿論トイレも便器もピカピカに磨き上げました。  大掃除か! と言いたくなる程の徹底ぶりに、私はへとへとになりながら思わず呟きました。 「これだけの事を小さい体で良く毎日やってたわね」  掃除はこれだけでは、終わりません。床のワックス掛けが待っています。 「こんなの何時作ってるの?」  私が妖精さん達に聞いたのは、妖精さん特製ワックスでした。  何でも、柑橘類を煮詰めた液だそうで、これを使い徹底的に床を磨き上げます。  床のワックス掛けが終わり、棚やらを元に戻しもう一度床の埃を取って終了。  確かにね。私はまだ二十歳だし、体力は有るつもりです。 「したって、朝から始めてもう真っ暗じゃないしょや~!」  お掃除の妖精さん達に取って、掃除は楽しい事なのです。生きがいみたいな物です。     
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