269人が本棚に入れています
本棚に追加
一ヵ月ほどしてからやっと、私は平常心に戻りつつあった。
仕事を終わらせて、恵鈴と二人でお爺ちゃんの家に行って遺品整理を始めた頃。
お母さんのベッドサイドにあった本棚から、日記帳らしきものが見つかった。
日頃、心に浮かんだことをそのままの、お母さんらしい口調のまま書き溜められた文章を読んでいくと、お父さんと交わした会話のメモ書きがあった。
最後のページに書きなぐられた文字が、私の心を突き刺す。
「流星が消えるまで」
その言葉に、どんな意味があるのか、この時の私にはわからなかった。
だけど。
これから起きる思いがけない出来事にとって、この言葉が大きな意味を果たすことになる。
それはまた、別の物語になる………。
「流星が消えるまで」 End
To Be Next Story 「続・北極星の謳」
最初のコメントを投稿しよう!