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――それから課長から言われた通り、月曜日まで岡田さんの家で静養した。 徐々にではあるけれど、怪我も良くなっているみたいだ。 まだ傷は塞がっているわけではないけれど。 母に連絡したら、ミスで怪我をしたことにえらく怒られたけど、命に別状がないことにホッと安心したのか、電話越しに泣かれてしまって、宥めるのに大変だった。 それで今岡田さんの家にお世話になってるって言ったら、後でお礼に伺わないと!なんて張り切ってしまって、それを宥めるのもこれまた大変だった。 岡田さんには寝ていろってしつこく言われたけど、こんなときに限ってじっとしていることが出来なくて、ちょこちょこ出来る範囲で掃除をしたり、ひとり近くの商店街に行ったり、公園に散歩に行ったりもした。 そんなときでも、ずっとこれからのことを考えながら過ごしていて。 ひとりの時間がたくさんあって、悩む時間はいっぱいあったのに。 それでも、結局答えが見つからないまま、月曜日を迎えた。
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