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和やかな食事が終わり、櫻子が手土産に持ってきたケーキを皆で頬張っていた時、ブーブーと音が鳴る。
皆がそれぞれスマホを確認する。確認後、櫻子がフゥと溜息をついた。
「櫻子ちゃんだったんだ。……どうしたの? お呼び出しとか?」
心配そうに尋ねる藍李に、櫻子は苦笑しながら首を横に振った。
「ううん、そういう訳じゃないんだけど……」
「遠慮すんなよ、キャラじゃないから」
「うっさい、悠馬!」
茶化す悠馬に一喝し、櫻子は皆にスマホ画面を見せた。
画面にはチャットアプリの会話が表示されており、全員がそれを見た途端絶句する。延々と独りよがりの言葉が羅列されていたからだ。
「えっと……これ、大丈夫なの?」
オロオロしながら藍李が櫻子を見る。
大丈夫なのかどうか、櫻子もよくわからなくなっていた。
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