ナチュラル (01)

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 櫻子の頭にクエスチョンマークがいくつも浮かぶ。  しかし悠馬の顔を見ると、おいそれと聞いていいのかわからない。  そんな櫻子を見て、悠馬はハァと大きく息をついた。 「ガラにもなく気を遣ってんのか?」 「なっ! ……一言よけいなんですけど」 「悪い。……俺としては、あの時の行動がよかったのかどうか、いまだによくわかんねぇから」 「……どうして?」  変な男から女性を守ったのだ。よかったに決まっているではないか。  そういった気持ちで悠馬を見つめていると、悠馬は皮肉げに笑った。 「俺の存在が、ヤツを逆上させたんだよ」 「……」  ただ彼女を見ていただけの男は、突然現れた悠馬を彼女の彼氏だと思い込んだ。当然それも折り込み済みだったが、男は一気に行動をエスカレートさせたのだ。
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