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実際は、彼女というよりも、完全に俺が弄ばれてる状態だった気がする。
昼は一緒に弁当を食べたり、二人が剣道部を引退してからは、帰りも一緒に帰ったりした。
先輩たちは校内でも美人なほうだったし、普通に人気があった。
だけど、一宮先輩と朝倉先輩はデキてたから、今思えば、俺の存在はある意味、余計な虫が近寄らなくていい、っていうのもあったのかもしれない。
いつの間にかに、周囲からは、この三人の組み合わせが普通の状態、と認識されていた。
結局、脅迫してた境先輩も、口だけで何もしてこなかった。
本当に何かされても、困るには困るが、何事もなく、彼女も卒業していった。
「要~、飯でも食って帰るか?」
「何か予定、ある?」
一年の時からつるんでいる京橋康寛、こと、ヤスと、その彼女の佐合茜、こと、佐合さんが、二人そろって声をかけてきた。
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