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それから15年の時が流れた。
「サクラ。そろそろ若様が帰ってきますよ。」
「はーい。」
桜の根元で拾われた彼女はサクラと名付けられ、立派に赤子から高等学生へと成長した。
「若様!お帰りなさい!!」
「ただいまサクラ。」
帰ってきた若様にサクラは駆け足で近付き抱きついた。
彼女は若様の恋人でもあった。
若様は15歳の頃から少しづつ戦場に行くようになった。
昔よりかは少ないが自国を狙う敵国は少なくなく若様はよく駆り出されていた。
若様の強大な魔力に誰も勝てず、若様は敵味方問わずに全てを消した。
その為今では1人で任務に就くことが当たり前になり、任務が終わるとすぐにサクラ達の元へと帰っていた。
そして…
「セバスチャン、邪魔はするなよ。」
「サクラは明日学校ですからちゃんと手加減して下さいね。」
「保証はできん。」
「わっ!!」
サクラを横抱きするとそのまま自分の部屋に入りベットに転がす。
「わ、若様っ…んっ!」
荒々しく口づけをすると、なれた手つきで身につけている服を脱がしにかかった。
「若様、ちょっ、待って…」
「無理だ。待てん。」
いつもは我慢している魔力を思う存分に発揮できる戦場は若様を興奮させた。
大きな仕事から帰ってくると若様はいつもサクラを抱いた。
「んっ、あっ…あっ…」
「サクラ…」
「ああっ!」
興奮した自分を真正面から受け止め、優しく、温かく包み込んでくれるサクラは自分にとってかけがえのない存在だ。
何も抑制することなく、魔力が溢れてしまっても彼女は壊れることがなかった。
無効化の魔力。
それがサクラの自分と同じ異質の魔力だった。
それは自分の魔力をも無効化にしてしまう為サクラは魔法を全く使えないが、そのおかげでこうしてサクラと触れ合い一緒にいられる。
「はあ…若様、も、ダメです…」
「まだだ。まだ我慢しろ。」
「あっ、早くしないでぇ…」
パンパンとお互いの肌がぶつかり合う音が耳に聞こえ、その音でまた興奮する。
「若様ダメっ…イ、イっちゃうよ…」
「もう、少しだ…」
「ダメダメダメ!!もうダメっ!!」
「ーっく!サクラ!!」
「ああああんっ!!」
ぎゅうとお互いがお互いを離さないように抱きしめ合いサクラはそのまま寝落ちし、若様はサクラの身体を綺麗に拭いてから彼女を包み込むように抱きしめ一緒に寝た。
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