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と、
「大神が…マトモなことを言っている。キモチ悪い」
大きく目を見開き、青い顔で呟いている。
どういう意味だ。
ムッとする俺の横で、彼はフッと表情を和らげた。
「まあ…ありがとな。実のところ、ちょっと自信がなかったんだ。
それによ、それだけじゃないんだよ。ほら、よく聞くじゃないか。結婚したら彼女が変わったって話さ」
熊野はブルッと身体を震わせ、俺の方に身を寄せた。
「ほら、2年前結婚したオザキさ。一昨日会うことがあったんだが…
こないだ飲んでちょっと遅く帰ったら、奥さんに閉め出されて、車の中で震えながら寝たってよ。
あの清楚な彼女がそんな風になったらと思うと俺、やりきれねえや、なあ」
「……熊野よぉ」
俺は、首を横に振りながら奴の肩を抱え込んだ。
「バカなことを。結婚したらな……スッゲエんだぞ?」
「な、何がだよ」
「まあ飲め」
………
酒の回った男同士。会話には理性の欠片さえ残っていない。
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