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「_____って感じだ。もうトロットロだぞ」
「…マジか……確かにスゴそうだ」
「まあ結局のところ、俺が言いたいのは、だ。
オマエの不安を彼女のキモチに優先させるわけにはいかんということ。覚悟をキメろ、熊野」
人様に聞かせられない会話の後を、イイ言葉で締めくくる。
熊野は感心したように、まじまじと俺を見た。
「そっか。やっぱり結婚、いいのかもな。なにせ道徳観念の欠片もない大神でさえ、イイ事を言うようになってるしな」
「失礼な。昔からだ」
屈託のない熊野の笑顔に、俺は合わせて微笑み返した。
が。
次の瞬間、奴はトンでもない事を言い出したのだ。
「そうだ!今からオマエの家に連れていけよ。飲み直そうや」
「はああ?バカなこと言うなよ。何だって」
「いいじゃないか。結婚生活がそんなにイイってんなら、ちゃあんと見せてもらわないと。
な、セ ン パ イ!
それに…久しぶりにトーコちゃんにも会いたいしな」
「なっ、やだよ。何だってオマエと燈子を会わせなきゃ…あわわ」
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