2 ふたりのセカイ

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________ 「もうヤダなー、恥ずかしいったら…」 「ちゃんと連絡入れといただろ?」 赤くした顔を掌で覆う燈子の額を、軽く小突く。 「ごめん、寝てた」 ニヒャッと笑う彼女の仕草があまりに可愛いかったので、抱き締めようとしたところ、熊野にギロリと睨まれた。 熊野はしばらくの間、青ざめた様子で、“ついていけない” などとのたまっていたが、 ようやく我に返ったようだ。 「や。久しぶりだね、トーコちゃん」 「はい、熊野さん。 そうだ!ちょっと準備してきますね」 またしてもダッシュしようとする燈子を、俺は慌てて引き止めた。 「走るなって!そんなことは俺がやるから。オマエはそう、コイツの相手でもしてなさい。 ……嫌だろうけど」 「イチイチ腹立つよな~、オマエ」 憮然とする熊野を置いて、俺はキッチンへと向かった。 飲み物の準備をしている間、リビングからふたりの楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
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