第十章 涙と夢の方程式

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悲しみや涙を夢に変える。その方程式みたいなものが私たちの前に横たわる。 それは喜びや悲しみ,憎しみや妬み、友情愛情、そんなものを並べ替えるだけで解けるほど生やさしくはない。 涙の数を数えても悲しみの深さはわからない。 夢の数だけ幸せが訪れるものでもない。 「自分だよ、さやか。自分を見つめないと何も始まらない」 最後に璃子はそう言った。 自分だけを信じて前へ進む。 飛んでいこうなんて思わない、大空に広げる翼なんて私はいらない それでいいのかもしれない。 迷わずしっかりとその一歩を踏み出せる勇気があればいい、 それを見守ってくれる仲間がいればいい 誰かがまた私のうしろ髪を撫でるかもじれない。 けれどもう私は振り返らない。 後ろにいるのは笑顔で微笑む仲間たち・・・そうに決まっているから。
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