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3 days later,
09:23a.m.
「……幸い、避けられたので怪我はしませんでした。自転車は真っ二つにされましたが」
その瞬間を甦らせたのか、ぶるっと体を震わせた青年――ミカエルは破れたフーディーの肩先に手をやった。
「それからずっとです。やつら、朝も夜も関係ないみたいで」
「やつら、というからには、複数?」
部屋の隅から口を挟んだ男に、こくりと頷いて返す。
「最初に襲われたやつと、空から襲ってきたのが――多分、二種類います」
考えこむ顔のニコルは、
「その他に、何か見ませんでしたか? 例えば、行く先々で似た人間や車を見かけたとか」
「いいえ、……というか」
声がいよいよ小さくなり、ミカエルはうなだれる。
「気づける余裕はなかったです……あれだって、最初のやつ以外は形もはっきり覚えてなくて」
「そうですか……」
「――でも」
言いよどむミカエルはニコルの目を見つめ、
「でもぼく、嘘なんかつきません――ぼくを襲ったあれは機械、ロボットです」
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