第壱章

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「流れは今言った通りだけど大丈夫かい?」 「たぶんな とりあえずやってみる ダメだったらその時また考えるよ」 「わかった」 (とりあえずこの資材を適当にぶっ込んで後はほっとけばいいって事なんだし まぁ欲を言えば光忠だっけ? 笑ってくれればいいかな? まぁ元々私は面食いだったしカッコいいんだよなぁ) 「あっこれがさっき話した時間だよ 手伝い札があればすぐに終わるけどどうする?」 「そうだな とりあえずあと三回やってからいっぺんに終了させよう それからご飯を食べて少し休憩しよう あんまり根を詰めても良くないから」 「OK 今更だけど僕も此処に居てもいいかな?」 「いいよ ってか居てくれないと困る 何かあったら俺一人じゃどうにも出来ないし」 「ありがとう」 話しながらも手を動かし続ける奏。 四つの枠を全て埋めると時間を確認した。 見事に全ての終了時間が異なっている。 一つ大きな深呼吸をすると手伝い札を手に取り札を使った。 部屋に光が満たされていき目を開けて居られないほど眩しくなる それは少し後ろにいた光忠も同じだった様で二人とも目を覆った。 「此処は……鍛刀部屋か?」 「いったい何が起こった?」 「何でもいいけど戻ってこれたって事じゃない?」 「その様ですな 弟達は無事でしょうか?」 「何か増えた! 知り合いか?」 「伽羅ちゃん」 「光忠! 無事だったのか!」 「本当に伽羅ちゃんなんだね? もう二度と会えないと思ってた よかった~」 「誰でもいいから状況わかる人いる? 置いてけぼりなんだけど?」 光が収まると四人の男士が立っていた。 好き勝手に喋ってくれているが一人は光忠の知り合いらしい。 出会ってすぐに抱擁を交わしてるくらいだ。 親密なのだろう。 しかし置いてけぼりにされるのは困る。 誰が誰やら名前がわからないから呼びようがない。 残りの三人に顔を向けると一人の男が奏に近付いてきた。
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