4人が本棚に入れています
本棚に追加
「おはよう琴葉」
「おはようございます里穂」
「ねえ今日の日本史の宿題やった?
めっちゃ難しくない?」
「そうですか?簡単でしたよ」
「嘘だ!あ、もしかして例の彼に教えてもらった感じだ」
「はい、清流は歴史に詳しいので色々教えてくれるんです」
「いいなー、わたしも教えてほしい」
「ん~、視えないことには難しいですね」
「そっか、神様だったね、
琴葉の会話が自然すぎていつも忘れちゃう」
私の体質や敬語ぐせを理解して仲良くしてくれるこの子は、天川里穂(あまかわりほ)さんです。
里穂は、なかなかクラスに馴染めなかった私に気軽に話しかけてくれて、今はとても仲良しです。
入学当初、クラスメイトが話しかけるのもはばかられる程に
綺麗なオーラを出していたことを本人は知らない。
「あ、今日の1限体育じゃん、やったー!」
え、全然やったーじゃありません…
「そっか、琴葉は運動苦手だったね、
巫女の舞はあんなに上手なのになんで?」
「舞は清流が教えてくれましたし、踊っていると
無になれるというか心地いいんです」
「また清流さん…さては好きだな?」
「そんな!…違いますよ、たぶん」
そうですよ、好きは好きでも家族というか、
大事な人で、大切な人で離れたくない…ん?
「ほーら、置いてくよ」
「待ってください!」
気のせいですよね。
最初のコメントを投稿しよう!