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「おはようございますっ」
「おはようございます」
「おはよう琴葉お姉ちゃん」
「……」
うぅ、やっぱりお怒りです。
私のことをお姉ちゃんと呼んでくれるのは、宮司優樹(みやじゆうき)10歳、私の可愛い弟です。
実は私と優樹は清孝さんの養子で、ここでお世話になっています。
「さあ、2人とも早く食べてくださいね
今日はお客様がいらっしゃいますから」
「祈祷(きとう)ですか?」
「ええ、なんでも今注目の若手俳優さんだそうですよ」
「なんでそんなやつが」
「おや、心配ですか?」
「そういう意味じゃない」
「ほぉ、僕はあなたの心配をしたのですが…」
え?また清流が怒っています!けど清孝さんは楽しそうに笑っていて…なぜでしょう。
「もう、お姉ちゃんは鈍感だなぁ」
「え?優樹はこの状況分かるの?」
「まあね、けど僕は大人だからお姉ちゃんが気づくのを待つよ」
「?…そう」
「ほら、2人ともさっさと食べろ。ただでさえ今日は遅いんだからな」
う、なんかグサっときましたが、ここで少し説明を。
この神社に住んでいる(詳しくは離れ)清孝さん、優樹、私は清流のような神様や幽霊などが視える体質です。
中でも私は霊に好かれやすいらしく、これまで清流に何度も助けられました。
最近は霊が多くなっているので少し不安です。
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