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芸能界には変人と性根の悪い奴が多い。それは楓太がこの世界に入る前から想像していた通りだった。一見、画面上は普通に映っている人達でも、一旦裏舞台に立てば変わり者が大半を占め、また国民的アイドルである楓太や颯を貶めようとする輩は数えきれない程いる。 しかし、それだからこそ、歌や芝居が凡人離れした芸術的なものが出来上がるのかもしれないと、楓太は前向きにとらえようとしているが、それを「考えが甘い」と颯が警告する。 「公衆の面前でも堂々と嵌めようとする奴はいっぱいいるんですから。もっと警戒して下さいよ」 「わかってるよ、そんなの。この世界で何年やってると思ってんだ」
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