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* 本当にありがとうございました! 私の家に来た桜井さんに深々と頭を下げる。 「全然。大したことしてないし」 桜井さんはコートを脱ぎながら、大袈裟、と苦笑する。 私はコートを受け取ってハンガーに掛けてあげる。 「桜井さんが居なかったら、どうなっていたか……」 「じゃあご褒美頂戴」 桜井さんは私の腕をぐいっと引く。 俺を喜ばせてよ?と悪戯っぽく笑う。 私は、桜井さんにぎゅっと抱きついた。 「……え、それだけー」 「うーん、じゃあ……」 桜井さんの頭をポンポンと撫でてやる。 すると、俺は子供か!と爆笑されてしまった。 「キスは?」 桜井さんはそういって私の唇をそっと撫でる。 私は恥ずかしくて目を逸らした。 「軽いのじゃなくて、ちゃんとしたの、して」 「や、約束が違う……」 「いいじゃん、キス以外、我慢してるでしょ俺」 私は恐る恐る桜井さんに顔を近づける。 目、閉じてください、と言えば、桜井さんはニヤニヤしながら目を閉じた。 睫毛長いな、なんて思いながら、ゆっくり唇を重ねた。 離そうとしたその瞬間、後頭部をがしっと掴まれて、唇の中に舌がはいってくる。 「……ふ、ぁっ」 甘い声が漏れたと同時に、桜井さんは更に激しく私を求めてくる。 ようやく離されたときには、息が切れていた。
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