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｢……いつになったら俺のこと信用してくれんのかな、きっついわさすがに｣
｢……うん｣
｢俺、好きだよ、アカリのこと｣
｢うん｣
｢触りたいし、めちゃくちゃにしたい｣
｢うん｣
｢それって別に変な事じゃねえよ｣
｢知ってるよ｣
｢前の彼氏がアカリの体知ってると思うとまじでぶち殺したくなる｣
｢……する？｣
｢……え？｣
｢いいよ、しても｣
桜井さんはびっくりしたように、私の肩を掴み、え、マジで？と声を輝かせる。
｢まじで｣
｢まじか｣
｢うん｣
｢……でも、ここまで待ったんだから、
アカリが俺んこと好きになるまで、とことん待つよ｣
｢ありがとう、でも好きだよ｣
そう言いながら、不思議と、涙がこぼれてきた。
この人を失う日が来たとして、それでも、それでもいいから。
｢桜井さんのこと、好きだよ｣
終わりが来ることなんて、分かってる。
傷つくことも分かってる。
それでも、それでもいいと思えるくらい、この人を、好きになってしまったのだ。
｢なんで、泣くの｣
｢いや、わかんない｣
｢よしよし｣
私の頭を乱暴に撫でる、彼の手の温もりは嘘じゃない。もし嘘だったとして、もし消えてしまったとして、それでも後悔しないように。
めいいっぱいの愛を届けよう。
｢あ、やば……｣
桜井さんはそういって私の肩にぼすっ、と顔を埋める。気持ちよすぎて死にそう、とくぐもった声が聞こえる。何度も私の名前を呼ぶ声が愛おしい。
私の肩のところで、荒い呼吸を漏らす彼の頭をそっと撫でてみた。すると、肩への重みが増していく。
｢桜井さん、好き｣
せきをきったように、溢れる思いを言葉にしたら、
また涙が溢れてしまった。
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