壱 月に少女

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 何度も、何度も、龍田は素振りを繰り返した。  …失ったのは、右腕だけ…。  …武士としての自負までは、失ってはいないのだ。  延々と、根気が果てるまで繰り返される素振り。  それは、龍田が幼い頃から、欠かさずに繰り返している日課なのである。
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