壱 月に少女

14/14
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
 何度も、何度も、龍田は素振りを繰り返した。  …失ったのは、右腕だけ…。  …武士としての自負までは、失ってはいないのだ。  延々と、根気が果てるまで繰り返される素振り。  それは、龍田が幼い頃から、欠かさずに繰り返している日課なのである。
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!