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雨降るバス停
雨が降っている。
隣にはウサギ頭の男。
バスはまだ来ない。
立っていることに疲れ傘を畳みベンチに座る。
「これから私はどこへ行くの?」
「さあ?どこだろうね。」
「バスは本当に来るの?」
「さあ?いつ来るのだろうね。」
ウサギ頭は何も答えてくれない。
空を見上げるとまだ空は薄暗く雨は未だやまない。
どうしてここにいるのか。
これからどこへ行くのか。
私は何者なのか。
何もわからず不安になる。
「そのうちわかるよ。きっとわかるよ。」
ウサギ頭はそれを言ってしゃべらなくなった。
雨は未だやまない。でも少し空が明るくなってきた気がした。
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