いち

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クリスマスイブ前前昼。喫茶店cat's-eyeで俺たちの後から入店した客にストーカー容疑をかけられ『は?』だったけど 『K建設第二資材部部長もこの店を利用されているのですか。私どもは自社の者に誘われましてね、ほらあちらのテーブルです』 『あ、はい、いや、気づきませんで申し訳ない』 『先に来店した自社の者の料理が届いているでしょう。ところで、お連れの方は水に手をつけておられないようですね。メニューも開いていらっしゃらない。急ぎ、化粧室を利用する必要があったのでしょうが、男女共用です。自社の者が中にいても不思議はないと思われませんか』 翔が冷静に、淡々と三田のストーカー説に根拠はないことを指摘し、相手に誤解を認めさせた 食事を終える頃には三田が笑っていて、門倉さんは苦笑しながらも三田との会話を楽しんでた様子。この先、三田と門倉さんの関係がどうなるかは二人次第だろう 実は、クリスマスを恋人と過ごすの初めてなんです、俺 二週間前から毎日、仕事終わりにデパートへ立ち寄りプレゼントを物色していた。ハンカチ時計ネクタイYシャツ、さんざん迷ったすえに手に取ったのは財布。俺のネックレスみたいに、肌身放さずに持っていて貰えるものを贈りたい。そう思った自分に照れながら、声を震わせないよう気を使いプレゼント包装を頼み、緑色のリボンを潰さないよう胸ポケットに仕舞い込んで、ウキウキとした気分で自転車に乗って帰宅した
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