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「ど、どうしたの!?」
教室の隅に小さくなる彼女にすぐ様駆け寄って、声をかける。
「……あ、陸くん……、な、何でもないよ?ちょっと……昴と色々あって…」
ニコッと無理して笑う彼女。
「こんなに可愛い子を困らせるなんて…」
「か、かわいい!?」
「僕にとって君は天使だから………、あ」
「て、天使!?」
マズい声に出ていた。
どうしていつもこうドジるんだ。
「……ねぇ星羅、僕君のことが好きなんだ。一人の女の子として。
入学式のあの日から。彼氏がいるって事は分かっているんだ。
でも、僕は君にそんな顔、絶対させない。幸せにして見せる。
だから.....
僕と付き合ってくれませんか?」
勢いのまま告白してしまった。
こんな告白、困らせるだけだという事は分かっている。
あのダンス踊るとテンション上がっちゃうんだよなぁ……。
「あの……私…」
彼女は僕を見つめる。
涙で目が赤くなり、夕日に照らされる彼女の顔はなんだか色っぽくて……
両手で彼女を囲い、逃げられないようにする。
「ねえ、キスしてもいい?
……嫌なら拒んでよ。」
唇と唇がふれるまであと1秒........
そんな所で止まる。
「やっぱり無理だぁぁぁ!!!」
さっきの彼女の戸惑う表情を見た時どうしてもこれ以上するなんて事が出来なかった。
それに別れたばかりの子に無理やりみたいにするなんて……
「………あのさ、一ついい?」
「ん?」
「彼氏って…………誰の事…?」
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