チャプター4・純情ACTION!!

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「――うおっと!?」  危うく頭に直撃するところをどうにかキャッチして、物を確認する。 ワインレッドのベレッタ――鈴の愛用銃じゃないか! 「それには〝あの弾〟が込めてあるわ! 魔術師をお願い!」  巨人ジャンベリクの、喰らえば一発でやられちまう攻撃を巧みに躱しながら、鈴は俺に〝切り札〟を託したんだ!  特注弾薬=【徹魔弾(A・M・B)】を、こんな、駆け出しのもやし警官に! 「――了解!」  やるしかない!  恐れはここに捨てて行く!  鈴の期待に応えてみせるぞ!  「鈴ッ!」  気合でコンテナをよじ登った俺は振り返り、相棒の名を呼ばわる。 「――なに! 今取り込み中よ!」  ジャンベリクのフックを屈んで躱した鈴が応じる。 「負けるなよ?」 「あんたもね!」 「――よそ見をするんじゃねぇ! 舐めるな小娘!」  雄叫びを上げたジャンベリクが、その大量増加中の筋肉を活かした人外のスピードで、鈴めがけてパンチのラッシュを繰り出した。  鈴はそれを、ジャブを躱すボクサーのように、最短の移動距離で素早く、汗を散らしながら避け続ける。  ちくしょう! できることなら、今すぐに俺がジャンベリクの奴をぶちのめしてやりたい!  俺はこみ上げる感情を抑えて鈴に背を向け、闇の中にマジカもどきの姿を探す。  ――居た!  マジカもどきはコンテナを伝って正門の方へと軽快に逃走中だ!  先端が反り返ったブーツはコスプレ衣装には最適といえども、走るのには向かないはずなのに、なんて足の速さだ! 「止まれ!」  俺は眉宇を引き締めて駆けだす。  マジカもどきはコンテナ三つを跨ぎ、四つ目で立ち止まった。
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