45人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうかぁ、そうだったんだよな」
そんな事を、呟き出した。
渉くんが、何を考えているのか何と無く分かる。
告白じゃなくてプロポーズなら、ウチが受け入れるんじゃないかって。どんな思考回路で、どんな方程式を当てはめたら、そんな答えに辿り着くのか。
それは分からないけど、渉くんだったらそう考えてる筈。だって、これまでの付き合いで感じ取った。
渉くんが、立ち上がる。
「ルミちゃん。俺と、けっ、ムグっ……」
縁ちゃん、ナイスっ。
渉くんと縁ちゃんの、鉄板とも言えるパターン。余計な事や場違いな発言をしそうな渉くんに、背後から回り込んで口を押さえ込んで止めてしまう。
今回は、少しタイミングが遅かったけど、それでも言わさないでくれただけで十分。
そして、ふて腐れる渉くん。
どうしてコイツは、いつも空気を読まないんだろう。そして、直くんに絡み出したりする。
最初のコメントを投稿しよう!