後編

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   仲間なんだから。  友達なんだし。  同じ派閥のメンバーとして。  キャバ嬢の先輩に。  そんな言葉は関係無しにして、「迷惑かも」そんな風に考えて話せないんだろう。そして、ウチらが手の出しようが無い状態になって。だから、自己解決の段階でみんなに話すんだろう。  この前の、クリスマスの時みたいに。 「そう言えば、何日か前に。携帯を握りながら泣いてる、マイちゃんを見たんだよね」 「やっぱ、健琉くんかな?」 「ルミも、そう思う? ただ、話してないから決めつけるのも何だかね」 「まぁ、そっか……」  何も分からないから、ウチとしては予想しか出来ない。だけど、あの娘が泣く理由って言ったら……  健琉くんと何かあったとしても。今のウチらには、出来る事なんて余り無いだろう。 「ねぇ、ちひろ。マイちゃんを、密かにフォローしない?」 「ルミ。それって、どういう事?」
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