夜空に煌めく夜蝶たち

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   人気投票で選ばれた、三十人の女の子。  人気の娘たちだけに、当然の事ながら指名は被る訳で。必然的に、ヘルプの娘が必用になってくる。そこで各店のヘルプ専門の娘や、指名の取れない新人の娘が来ているそうだ。  ユカちゃんは、そうしたヘルプ要員の一人として来ていた。 「みんなのキャバ嬢姿が見れるなら、やっぱり来たいと思うじゃない?」 「ユカちゃんが?」 「そりゃ、そうよ。ちひろちゃんや、アキちゃんのキャバ嬢姿なんて。二度と、見れないと思ってたからね」  そりゃ、男の発想だろ。  そんな風に思ったりしたけど、同じ店で働いていた仲間だとしても。オレたちと、同じ気持ちになるものなのか。それは、性別に関係無い感覚なんだろうと思う事にした。 「それで、ユカちゃん。本業の方は、どう?」 「まぁ、まぁ、かな。この商売は、キャバ嬢以上に水物だから。いつ、仕事が無くなるか分からないしね」
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